落雷で法隆寺が全焼する。
法隆寺は世界最古の木造建築として知られておりますが、
現存する建物はのちに再建されたもので、
もともと聖徳太子が父、用明天皇の冥福を祈るため、
斑鳩宮内に建てた小さな仏堂がそのはじまりである。
その後、推古十五年(607年)、当時34歳の聖徳太子が大規模な寺院を建立。
近在の人々は「斑鳩の寺」とよんだが、
聖徳太子は仏法興隆の願いをこめて 「 法隆寺 」と名づけた。
ところが、それから63年後の天智9年(670年)の4月30日、
前夜の落雷によって出火し、堂塔伽藍のすべてが焼失してしまった。
再建は難航し、西院伽藍がほぼ完成したのは天平19年(747年)のことです。
こうした法隆寺には七不思議があります。
1 鯛石(たいいし)
南大門の石段下に、長さ2m、幅1mの魚の形をした踏み石がある。
大和の国が洪水に見舞われても、この鯛石のところまでしか水が来なかったと言われる。
2 伏蔵(ふくぞう)
大湯屋表門前の通路に注連縄(しめなわ)で囲われた一角がある。
土中に蔵が掘られ石蓋でふさがれいて、伏蔵と呼ばれている。
伏蔵は、このほか金堂内陣、経蔵内と3ヶ所あり、財宝が入っていて、
寺の存続にかかわる大事のとき以外は開けてはならぬと言い伝えられている。
しかし、何が入っているのか実態は、全く不明。
3 五重の塔の大鎌
雷を寄せ付けず、大風を切るといわれる。
当時は、雷は一種の魔物だと信じられ、雷から塔を守るためにつくられたのだろう。
現在では、もちろん避雷針で守られています。
4 礼盤(らいばん)の汗
礼盤は、僧侶がお経を唱えるために座る台。
夢殿にあるこの礼盤の下に(正面は救世観音のお堂)は、いつも湿気がたまり汗をかいている
状態だと伝えられる。
実際にはよく乾いているのに・・・・・・・・・・・と?
5 雨だれの穴がない
金堂、講堂、五重の塔など、法隆寺のどの建物にも雨樋がない。
屋根の面積が大きく、雨が降れば、大きな雨だれが落ちる。
法隆寺では、雨だれが落ちる部分に境内のじゃり石よりも大き目の石を敷き詰めている。
屋根には、雨の流れを和らげるための瓦もしかれている。
6 蜘蛛の巣が無い
7 雀が糞をしない
※どちらも、実際とはかけ離れていますが、古くから伝えられている。
おそらく、法隆寺は、蜘蛛も雀も汚したりしないような聖域なのでしょう。
建築の不思議・・・・不思議・・・がたくさんありそうです。